アーク溶接の基礎知識

アーク溶接の基礎知識

目次
  1. アーク溶接とは

  2. アーク溶接の種類

  3. アーク溶接のビード外観

  4. アーク溶接機(被覆アーク溶接)

  5. アーク溶接の資格

  6. キャディ株式会社の製作事例

これだけは知っておきたいアーク溶接のポイント

・主に鉄鋼製品の溶接に用いられる

・アーク溶接には何種類もある

アーク溶接とは

アーク溶接は、アークを発生させたときに生じるアーク熱を利用する溶接法です。アークとは放電現象の一種であり、高温で強い光を発します。

アーク溶接は古くから用いられている溶接で、主に鉄鋼製品における溶接法に広く適用されています。

アーク溶接の種類

アーク溶接法は何種類にも分類され、それぞれに異なる特徴があります。

大まかな分類の仕方として、アークを発生する電極の特性によって、消耗電極式溶接と非消耗電極式溶接の二つに分類されます。

MAG溶接やMIG溶接などが分類する溶極式溶接(消耗電極式溶接)の場合、アークを発生させながら電極自体が溶融しながらの溶接になります。

一方で、TIG溶接やプラズマ溶接が分類する非溶極式溶接(非消耗電極式溶接)の場合、電極はアークを発生させるのみになります。そのため必要に応じて溶接棒を用いることになります。

両者の特徴として、溶極式溶接の場合は電極一つでアークを発生させる役割と溶接棒との役割を同時に果たすため効率的な溶接法であるといえます。ただし、非溶極式溶接の場合、溶接棒を母材に合わせて調整することができるため柔軟性が高い溶接法であると言えます。

アーク溶接のビード外観

溶接におけるビード外観は、溶接電流や溶接速度、アーク電圧などの条件によって変化します。

溶接電流を増加させると母材への熱量が増加するためビード幅と深さが増大し、溶接速度が速ければ速いほど入熱不足により溶け込みが浅くなります。アーク電圧が高くなると、溶け込みが浅くなってビード幅は増大します。

さらに、アーク溶接の中でもその種類によってまたビード外観や溶接の質は異なってきます。それぞれの特徴は各溶接の記事を参考してください。

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アーク溶接機(被覆アーク溶接)

アーク溶接の原理は、アークを発生させて母材や溶接棒を溶かして溶接するというものでした。アーク溶接で用いられる機械は、それぞれの溶接法により特徴が異なります。

正確にはアーク溶接とはアークを用いた様々な溶接法をまとめた大きな括りのことですが、一般的にアーク溶接といって被覆アーク溶接を指すことがあります。ここではアーク溶接を代表して、被覆アーク溶接のアーク溶接機について説明します。

被覆アーク溶接は、被覆アーク溶接棒と呼ばれる溶接棒を用います。この溶接棒からアークを発生させ、溶接棒と母材を溶かして溶接金属を形成します。被覆アーク溶接棒を構成している被覆剤がアーク熱により分解するとガスになり、シールドガスとなって母材を空気から遮断する役割を持ちます。

被覆アーク溶接には被覆アーク溶接専用の電源がありますが、電源には直流電流と交流電流の二種類があります。交流電流は直流電流に比べて安価で構造が単純になりますが、アークの安定性が劣り、電撃の危険性が高くなります。一方で直流電流は溶接機の価格が高価にはなりますが、アークの安定性が高く溶接棒の選択肢も広がるため溶接の適用範囲が広くなります。

被覆アーク溶接は全てを手で行う溶接法になります。他の溶接法に比べ比較的安価であり、手軽に溶接ができる点が評価されますが、近年では自動化が進むMAG溶接などが広く普及しています。

アーク溶接の資格

アーク溶接について、労働安全衛生法第59条に以下のように書いてあります。

『事業者は、危険または有害な業務で、厚生労働省で定めるものに労働者をつかせるときは、厚生労働省で定めるところにより、当該業務に関する安全または衛生のための特別の教育を行わなければならない。』

ここで言われている、『危険または有害な業務』にアーク溶接が含まれています。厚生労働省令が定める規則に、『アーク溶接機を用いて行う金属の溶接、溶断などの業務』が上記の業務として含まれているのです。

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