シルク印刷の基礎知識
目次
- シルク印刷とは
- シルク印刷の方法
- シルク印刷の特徴
これだけは知っておきたい シルク印刷 のポイント
・紙・布・金属・樹脂すべてに使えるシルク印刷
・安価で大量生産が可能
シルク印刷とは
シルク印刷とは、シルクスクリーン印刷とも呼ばれ、インクをナイロンやポリエステルなどの樹脂で作った「スクリーン」と呼ばれる、穴を開けた版板に擦り付けて文字や絵を印刷する方法です。今はほとんど使われていませんが以前はスクリーンを絹(シルク)で作っていたためシルク印刷呼ばれています。紙や布に加えて金属や樹脂など多くのものに印刷を施すことができます。身の回りでは非常に多くの製品に使用されており、金属製品ではネームプレートや筐体のパネル部分などに施されています。
シルク印刷の方法
- 版板(スクリーン)の作成
まず版板を(スクリーン)を作成するために、印刷する文字や絵を描いたフィルムを作成します。そのフィルムを樹脂などの版に紫外線を当てて焼き付けることにより印刷用の版板(スクリーン)をつくります。
- インクの調合
インクの調合によって、印刷物の色にあったインクを作成します。
- 被印刷体の洗浄
材料に付着しているほこり等の汚れを除去して表面を綺麗にします。表面にほこりが付着していると文字切れやピンホールの原因となります。
- 印刷
調合したインクを版板(スクリーン)を通して擦り付けられ被印刷体に印刷します。
- 焼き付け
インクを乾燥させるだけではインクは剥がれやすかったり不安定であるため専用釜で一定時間加熱することによって乾燥させて定着させます。
シルク印刷の特徴
シルク印刷のメリットの1つとしては安価で大量生産ができる点があります。
一度版板(スクリーン)を作ってしまえば何回でも使用できるため大量生産すればするほど一個あたりのコストは減少します。
一方で版板(スクリーン)の製作にはそれなりに費用はかかるため少数の製品に対しての価格は高くなります。
もう1つは基本的にどんな印刷物に対しても印刷可能である点です。
合成ゴムやシリコン、フッ素樹脂には定着性が悪く、あまり使われませんが、紙、布、金属、樹脂に加え、ガラスや陶磁器等多くの製品にシルク印刷を施すことができます。
デメリットとしては少数生産に向いていないことに加えて、版板の製作や印刷後の乾燥に時間がかかることが挙げられます。