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ステンレス・SUSとは? | ステンレスの特徴について

ステンレス・SUSとは? | ステンレスの特徴について

ステンレス・SUSとは?ステンレスの特徴

目次
  1. 金属界で最も錆びに強いステンレス!
  2. 耐食性・耐熱性・強度のあるステンレス
  3. ステンレスは種類によって特徴が違う!
  4. ステンレスはなぜ錆びにくいのか
  5. ステンレスの種類(ここ厚めにしたい)

金属界で最も錆びに強いステンレス!

ステンレス鋼とは国際規のISO規格で炭素を1.2%(質量パーセント濃度)以下、クロムを10.5%以上含む鋼と定義されている鉄(Fe)を主成分とした合金鋼です。近年、急速に一般化した材料であり、今では多くの製品に用いられています。急速に一般化した理由としては耐食性(錆び)に強い、加工性が高い、耐熱性が高い、強度が強いというステンレスの特徴が広く受け入れられたからだと思われます。特に耐食性に強いという特徴から屋外でよく使用されています。

(ステンレス鋼の種類は100種類以上あると言われていますが、キャディ株式会社では生産量が一番多いSUS304をはじめ、SUS316、SUS430など、ステンレスを幅広く取り扱っております。

▶ ステンレスの対応できる加工

耐食性・耐熱性・強度のあるステンレス

主な特徴として「耐食性に強い」、「耐熱性が高い」、「強度が強い」ことが挙げられます。耐食性、耐熱性、強度、加工性それぞれについて詳しくみていきましょう。

ステンレスの特徴 概要
耐食性 腐食しにくさ(錆びにくさ)
耐熱性 加熱に対しどれだけ状態を維持できるか
強度 外部からの力に対しどれだけ状態を維持できるか

耐食性

ステンレス鋼の特徴の中でも最も注目されるのがこの耐食性です。英語名はstainless steelといい、「錆びない」という意味のstainlessがもともとの語源であるほどです。耐食性が優れている原因は添加物のクロムが酸素と結合して鋼の表面に不動態皮膜(酸化被膜)を形成することで錆びの進行を止めているためです。このクロムが含まれていない鉄はステンレスに比べ比較的錆びに弱いと言えます。

耐熱性

一般的には約500℃程度までであれば引っ張り強さについてはあまり減衰することはありません。しかし、500℃を超えるような高温化では機械的強度が落ち込んでいきます。特にマルテンサイト系とフェライト系は500℃を超えると急激に強度が落ちていきます。添加元素を加えることにより改善している種類もあります。

強度

強度については熱処理や構成元素によっても変化します。一般的には鉄に炭素を加えているため鉄よりも強度が高い材料となります。くわしくは次項をご参考ください。

ステンレスは種類によって特徴が違う!

ステンレス鋼の中にも合金の比率や施す熱処理によって様々な種類があり、大きく分けてマルテンサイト系、フェライト系、オーステナイト系の3つに大別されます。

ステンレスの種類 特徴 代表例
マルテンサイト系 硬度が高く、強度、耐熱性に優れる SUS410・SUS403
フェライト系 加工性、耐熱性が高く、価格が安い SUS430
オーステナイト系 加工性、耐食性に優れる SUS304

マルテンサイト系

熱処理(焼入れ)によってマルテンサイト組織が形成され、硬度が高いステンレス鋼であります。炭素が少ないため他と比べると、耐食性には劣ります。こうした性質から強度や硬度が求められるものや高温にさらされる製品によく用いられます。

具体的には刃物やノズル、タービンブレード、ブレーキディスクなどに使われることが多く、主なマルテンサイト系にSUS410やSUS403があります。

フェライト系

ニッケルを含まないクロム系ステンレスであり、硫黄(S)を含むガスに対して高温環境下で腐食しにくい、またオーステナイト系の欠点でもある塩化物による応力割れが発生しないという特徴があります。

一方でニッケルが添加されていない分、オーステナイト系のステンレス鋼より耐食性は劣りますが、中にはMo、Ti、Nb、Al、Si などを添加することにより耐食性や耐酸化性を改善した例もあります。

主なフェライト系ステンレス鋼はSUS430で、フェライト系は価格が安く、溶接性も悪くないため800℃までの炉部品や化学設備にも利用されます。

オーステナイト系

オーステナイト系ステンレス鋼は他の2種類と違い、唯一のクロムニッケル系のステンレス鋼です。ニッケルとクロムの2つの成分が添加されることによって、酸化膜の密着力が上がるためよりサビに強く、耐熱性も上がります。応力腐食割れ感受性が高いという欠点はありますが、添加元素によって改良されている種類もあります。

主な規格として挙げられるのがSUS304とSUS316です。耐食性、加工性、溶接性においてマルテンサイト系、フェライト系と比較して優れているため最も利用領域が広いステンレスとして知られています。

一方で焼入れ硬化性がないため強さや硬さでは他の種類のに劣ります。たくさんの用途で用いられ、加工効果性が著しいためバネや強靭鋼としても使用されます。

SUS304とSUS316の比較としては下の成分表をみても分かる通り、Niを増量した上でMoを添加しており耐酸性、耐孔食性の改善や絞り加工に対しての加工性向上が期待されます。様々な面でSUS304に優れるSUS316ですが、SUS304に比べて高価なため品質と価格とのバランスによって使い分ける必要があります。

このように、ステンレスは含まれる成分によって様々な種類に分類され、種類ごとに性質が異なってきます。種類別による物理的性質の違いを数字で見てみると以下のようになります。

二相系

フェライト相とオーステナイト相を掛け合わせた種類です。特徴としては強度と耐食性が優れています。耐食性は特に塩化物環境下に強いため、化学プラントや海水機器など、幅広い用途で使われています。

析出硬化系

オーステナイト系は熱処理によって強度を高めることができないのですが、これをできるように改良した鋼種が析出硬化系ですクロムニッケル系の組成を持っています。このため、耐食性はオーステナイト系には及びませんが、クロム系よりは優れています。固溶化熱処理(S処理)によって成形加工して析出熱処理を施した鋼種で、金属組織上の特徴から3タイプあります。
マルテンサイト系析出硬化型ステンレス鋼、オーステナイト系析出硬化型ステンレス鋼、セミオーステナイト系析出硬化型ステンレス鋼

分類 規格 強度 耐食性 導電性 熱伝導性 磁性
マルテンサイト系 SUS403 57 24.9
SUS410 57 24.9
フェライト系 SUS405 61 27.2
SUS430 60 26.4
オーステナイト系 SUS304 72 16.3 冷間加工後磁性あり
SUS316 74 16.3 冷間加工後磁性あり
SUS303 72 16.3 冷間加工後磁性あり
SUS317L 74 16.3 冷間加工後磁性あり
SUS321 71 16.3 冷間加工後磁性あり
二相系 SUS329J4 79 20.9
析出硬化系 SUS630 98 16.3


SUS304やSUS316を代表とするオーステナイト系ステンレスは他2種と少し性質が異なる点があります。

まず大きな違いとして、磁性の有無があります。マルテンサイト系とフェライト系は磁性がある一方で、オーステナイト系は磁性がありません。しかし、普段は磁性のないオーステナイト系ステンレスでも、曲げ加工など力を加え変形させる加工がなされたときには加工部分が磁性を帯びることがあります。

また、オーステナイト系は、マルテンサイト系及びフェライト系と比較して比熱、熱膨張係数、比抵抗が大きくなっています。その一方で、熱伝導率は小さくなっているのが特徴的です。

ステンレスはなぜ錆びにくいのか

それは特にオーステナイト系のステンレスに酸素と反応して不動態被膜を形成するクロム、クロムが形成した酸化膜の密着性を向上させるニッケルを含んでいる合金剛だからです。クロムによる酸化皮膜は傷がついてなくなってしまってもすぐに新たな被膜を形成します。特殊な加工により酸化被膜を落とすこともできますが、その場合は耐食性が落ちます。

そうはいってもステンレスも錆びる!?

錆びにくいステンレスでも錆びてしまう環境下があります。ではどのような場合ステンレスが錆びてしまうのか、以下ステンレスの錆びてしまう環境をまとめました。

①もらい錆び

既に錆びてしまっている金属に長時間触れると、空気中の酸素と反応しその部分のみ錆びます。またステンレスが錆びているのではなく、ステンレスの酸化被膜の上に錆が付着するという状況も起こるため、結果として「錆びている」状態になります。

②傷による錆び

傷がつき、その後酸化被膜が再生する前に錆びてしまう場合があります。酸化被膜の下は鉄と同じく錆びやすい状態となっています。そのため傷の部分のみ、錆びてしまいます。

③塩素系のものに反応し起こる錆び

ステンレスでも塩素系に弱く、海水や、清掃時によく使用される塩素系の漂白剤などが原因で酸化被膜が破壊されることがあります。酸化被膜が再生される前に赤さびが付着しやすく、耐食性の優れたステンレスであっても錆びてしまいます。

表面仕上げ済みのステンレスの特殊材は加工コスト減に!

ステンレスは錆びにくいことが大きな特徴であり、様々な製品で用いられています。特にカバーやフレームなど、製品の表出する部分の材質に用いられることが多いです。製品の表出する部分になるため、錆びにくいなどの性質に加えて外観が求められることがあります。そこで用いられる加工の例が、ヘアライン仕上げや鏡面・バフ研磨などの表面仕上げになります。

ヘアライン仕上げとは、金属表面に髪の毛ほどの細さの直線状の傷を研磨によってつける表面仕上げです。ヘアライン仕上げをすると、ステンレス表面の金属光沢が少し落とされ、重層感のある外観に仕上げることができます。

一方で、バフ研磨とは金属表面を研磨することによって光沢を強くする表面仕上げになります。バフ研磨は用いられるバフによって光沢度合いが変わってきますが、一般的に#700番辺りを超えてくるとほぼ鏡と同じくらいの光沢・反射になり、このレベルの研磨は鏡面仕上げと呼ばれます。

ステンレスの場合、これらヘアライン仕上げや鏡面・バフ研磨などの表面仕上げが元々なされている板材が特殊材として流通しています。

  • SUS304-HL(ヘアライン仕上げ)
  • SUS304-#400(400番バフ研磨)
  • SUS304-縞鋼板

などがその代表例であり、もともと表面仕上げがなされている板材を用いることによって加工コストを削減することが可能になります。

身近なあらゆるものに使われているステンレス

ステンレスの用途は様々で、特にステンレスの「耐食性が高い」という特徴を用いた用途が多いです。

例えば建築の現場では屋根材、手すりなどに用いられます。身近なものでは洗濯機、食器、流し台など水を使用するものに使われます。また鉄道車両、自動車など、屋外で使用される輸送機器にも用いられており、ざっと挙げただけでもかなり身近な材質と言えるでしょう。

またオーステナイト系に代表される特徴の「磁性がない」というところから医療機器、IT機器などの精密機器にも用いられています。

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