バイブレーション研磨とは?用途や種類を紹介!
素材の表面処理方法の中でもヘアライン加工についで施されているバイブレーション研磨。今回はバイブレーション研磨がどんな加工方法なのか、どのようなものに用いられているのかということを紹介します。
目次
- バイブレーション研磨とは素材表面に模様をつけるような粗い研磨方法
- バイブレーション研磨はキッチンやエレベーターのようなものに用いられる
- 2Bバイブレーション研磨とBAバイブレーション研磨の2種類がある
- まとめ
ここだけは押さえておきたいバイブレーション研磨のポイント
- 表面をきれいに仕上げるのではなく、模様が入るように研磨する粗い研磨方法
- 粗く研磨して模様をつけることにより、傷が目立ちにくい
- キッチンやエレベーターなど人が多く触れたり、物が擦れたりするような場所によく用いられる
バイブレーション研磨とは
バイブレーション研磨とは、製品の表面にランダムな模様を施す表面処理方法の一種です。
研磨処理方法の中では比較的粗い研磨方法で、不規則に研磨による傷が模様のように入る研磨方法です。
ヘアライン加工では規則的に髪の毛のような傷を入れるのに対してバイブレーション研磨は対照的な研磨方法だといえます。
表面処理というと、表面を鏡面のように綺麗に仕上げるイメージが強いですが、ツルッとした見た目では物足りないような場所で施されます。
バイブレーション研磨実例:
ステンレスへの仕上げ
ステンレスの場合、キッチンなどのステンレスカウンターの見た目などを綺麗に仕上げるために鏡面のような仕上げ方をすることが多いのですが、バイブレーション研磨の場合は違います。バイブレーション研磨によって、表面に模様をつけて立体感のあるように仕上げるのです。
模様をつけて立体感のあるオシャレなデザインにすることも目的の一つですが、ほかにも模様をつけることで傷を目立ちにくくすることもできます。多くの人が触れるような場所(エレベーターの扉)などに施行されることが多いです。
ステンレスシンクのバイブレーション研磨実例:
バイブレーション研磨の用途
バイブレーション研磨は私たちの生活の中でも見かけることが多い表面処理方法の一つです。
マットな質感でオシャレに仕上げることができる上に、傷を目立ちにくくすることができるので、使える場面が多くあります。その中でも建築建材業界でよく用いられているので、どのようなものにバイブレーション研磨が施されているのかを紹介します。
建築建材あお」た
ステンレスはその材質や特性から建築建材などに使われることが多くあります。建築建材などで使用される際に、表面処理が施されるのですが、バイブレーション研磨はヘアライン加工に次いで選ばれている処理方法です。
建築建材の中でも、エレベーターの扉やキッチンのステンレスカウンター、ビルの出入口の扉など人がよく触れるような場所でバイブレーション研磨が施されています。
建築建材でのバイブレーション研磨実例:
主なバイブレーション研磨の種類
主なバイブレーション研磨は2BバイブレーションとBAバイブレーションに分類されます。
この2つの研磨方法にどんな違いがあるのか、どのように使い分けていくのかも併せて紹介していきます。
2Bバイブレーション
バイブレーション研磨の中でも、もっとも使用されている研磨方法が2Bバイブレーション研磨です。2Bバイブレーション研磨がバイブレーション研磨の中でも、標準的だとされています。大半は2Bバイブレーション研磨が選ばれますが、必要に応じてBAバイブレーション研磨と使い分ける必要があります。
2Bバイブレーション研磨実例:
BAバイブレーション
BAバイブレーションは2Bバイブレーションより少し光沢のある仕上げが可能です。2Bバイブレーション研磨に比べて光沢があるのは、目が粗く細かい傷が多くなり反射するためです。
BAバイブレーション研磨実例:
2Bバイブレーション研磨の方がバイブレーション研磨の中では標準とされています。
2Bバイブレーション研磨は、通常ステンレスキッチンやエレベーターなど人の多い場所で使われていて、多少人が触れたり物が当たったりしても傷が目立たないようになっています。対してBAバイブレーション研磨は傷を目立たせないような効果もありますが、どちらかというと装飾としての効果の方が大きいです。そして好みの模様を依頼することもできます。
まとめ
バイブレーション研磨について紹介していきました。
バイブレーション研磨は研磨方法の中でも目の粗い研磨方法で、素材表面に傷をつけることで模様をいれる研磨方法です。私たちの生活の中にも、バイブレーション研磨は多く活用されています。キッチンやエレベーター、建築建材など私たちの生活の中でも欠かせないような製品の表面処理に使われているのです。
またバイブレーション研磨には2Bバイブレーション研磨とBAバイブレーション研磨という2種類があり、用途や素材に応じて使い分ける必要があります。製造可能な範囲も機械設備を使用する以上決まっており、製品に応じて加工方法も選定しなければいけません。
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