ユニクロメッキの基礎知識
目次
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ユニクロメッキとは
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ユニクロメッキの特徴(色・膜厚など)
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ユニクロメッキの用途
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ユニクロメッキと三価クロメートの違い
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キャディ株式会社の製作事例
これだけは知っておきたいユニクロメッキのポイント
・ユニクロメッキは光沢クロメートとも呼ばれる
・主に装飾メッキとして使われる
ユニクロメッキとは
ユニクロメッキ処理加工とは、亜鉛メッキをしたあとになされる化成処理のことです。この化成処理のことをクロメート加工ともいい、亜鉛メッキを酸化から守るための保護皮膜を形成する加工法です。
亜鉛メッキは主に鉄の防錆対策として広く用いられるメッキ加工で、鉄の表面に亜鉛の皮膜を形成します。
しかし、亜鉛には亜鉛自身が酸化されやすいという特性があるため、亜鉛を保護する処理加工方法としてクロメート処理が必要になるのです。
クロメート処理には主に以下の種類があります。
・ユニクロメッキ処理(光沢クロメート処理)
・三価クロメート処理
・六価クロメート処理
ユニクロメッキ処理は光沢クロメート処理とも呼ばれます。その名の通り、光沢クロメートを用いてクロメート処理を行うためです。
ユニクロメッキは光沢が強く、ピカピカと銀色に輝いた外観になります。そのため、ユニクロメッキは主に装飾メッキとしてメッキ加工されます。
ちなみに、クロメート処理と同じく亜鉛メッキを保護する目的でされるメッキ加工にクロムメッキ があります。クロムメッキの中でも膜厚が薄く光沢の強い装飾クロムメッキは、主にニッケルメッキの保護膜として用いられています。目的は同じですが、クロムメッキとクロメート処理は加工法としては全くの別物になります。
ユニクロメッキと三価クロメートの比較や弊社での取り扱いについては後述します。
ユニクロメッキの特徴(色・膜厚など)
ユニクロメッキは光沢クロメートを用いたクロメート処理であり、光沢の強い銀色をしています。本来の亜鉛メッキに光沢が増し、他のクロメート処理と比べても外観が美しくなります。
膜厚は、ユニクロメッキ(光沢クロメートを用いたクロメート処理)をする前の亜鉛メッキの膜厚によるといえます。あくまでもユニクロメッキとは化成処理であり、既に加工された亜鉛メッキに対する表面処理加工です。
ユニクロメッキの用途
ユニクロメッキは主に装飾メッキとしての役割を果たします。輝きが強く外観が美しい一方で、防錆効果が他のクロメート処理と比べて劣ります。そのため、防錆メッキとしての役割を持つことは基本的にありません。
よくネジやボルトにユニクロメッキ処理が施されています。ただし、屋外で使用するような機械の部品であったりする場合は注意が必要です。ユニクロメッキは耐食性が低いため、屋外での使用には向いていません。屋外で使用するものには、溶融亜鉛メッキなどの耐食性が高く素材の防錆効果が期待できる加工を施すようにしましょう。
ユニクロメッキと三価クロメートの違い
繰り返しになりますが、ユニクロメッキ処理は主に装飾目的で用いられます。素材および亜鉛メッキの防錆効果を目的とする場合は、ユニクロメッキ処理ではなく三価クロメート処理を施します。三価クロメート処理は三価クロムを用いた化成処理加工法であり、耐食性が十分に高いという特徴があります。
ユニクロメッキの代替品として三価クロメートが用いられることも多く、弊社でも原則その方針を採用しております。
種類 | 防錆効果 | 外観 | 用途 |
三価クロメート | 高い | 金色もしくは黒色 | 防錆メッキ |
ユニクロメッキ | 低い | 光沢の強い銀色 | 装飾メッキ |
キャディ株式会社の製作事例
キャディ株式会社では三価クロメートを含むメッキ処理が対応可能です。
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