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引き抜き加工とは?特徴やメリット、押出加工との違いを解説!

引き抜き加工とは?特徴やメリット、押出加工との違いを解説!

引き抜き加工とは?特徴やメリット、押出加工との違いを解説!

引き抜き加工と聞いても、どんな加工方法なのか想像しにくいと思います。加工技術は、専門用語が多いので知識がないと理解するのに時間がかかります。そのため、加工機を導入するハードルがとても高いと感じる人も多いようです。

そこで今回は、引き抜き加工についてわかりやすく説明します。引き抜き加工を用いた製品を使うか悩んでいる方の参考になれば幸いです。

目次
  1. 引き抜き加工は素材を引き抜いて形状を変える加工方法

  2. 引き抜き加工の特徴はロスが少なく精度が高い

  3. 引き抜き加工の種類は5種類

  4. 引き抜き加工のメリット

  5. 引き抜き加工ででやすい欠陥

  6. 引き抜き加工の用途

  7. 押出加工と引き抜き加工の比較

これだけは知っておくべき引き抜き加工のポイント!

  • 引き抜き加工はローラーやダイスを通して材料を引き抜く加工方法

  • 引き抜き加工はロスが少なく精度が高いというメリットがある

  • 押出加工と引き抜き加工の違いは、押し出すか引き抜くか、そして加工時熱を加えるかどうかです。

引き抜き加工とは素材を引き抜いて形状を変える

引き抜き加工とは、素材を引き抜いて形状を変える加工方法です。英語では、「drawing」といわれます。塑性加工(力を加えて変形させ、素材にその形状が残る性質を利用して加工する方法)なので、強い力を加えて材料の形を変形させます。材料を切ったり削ったりしないため、残材が出にくいです。

またダイス(金型)にセットして材料を引き抜き、断面形状や細さを希望の形に変えます。引き抜き加工は、製品に求められる材料のサイズにするために必要な加工です。

引き抜き加工は精度が高く材料のロスが少ない

引き抜き加工を採用すると、寸法の精度が高く材料のロスが少ない製品を作れます。一般的な機械加工は、切ったり削ったりするのでどうしても廃材が出ますよね。安価で手に入りやすい材料ならまだしも、手に入りにくい高価な材料の場合はロスが多いほど出費が増えることに繋がります。引き抜き加工の場合、材料のロスを少量に抑えて製品を作ることが可能です。

また材料によっては、熱を加えることで強度が下がったり変形したりする可能性があります。引き抜き加工は、常温で加工するのが一般的です。そのため、材料の強度が下がりにくく変形を抑えた加工方法といえます。

引き抜き加工の種類は大きく分けて5つ

引き抜き加工には、大きく分けて5つの種類があります。それぞれ説明します。

断面を小さくするために用いられる単純引き抜き加工

単純引き抜き加工は、材料の断面を小さくする加工です。材料を置き、ダイスに通しながら引き抜くもっとも多く使われている方法です。一般的な材料の鋼線は約10~35%、柔らかい材質のアルミニウムは約20~50%断面を小さくすることが可能です。材料によっては、熱処理をして硬さを調整する必要があります。

細い管をつくる引き抜き加工

管引き抜き加工は、パイプなどの材料に空洞があるものを引き抜いて細くします。管引き抜き加工は、以下4つの方法に分かれます。

・空引き(そらびき):一般的な管引き抜き加工で、外径を小さくするために用いられます。

・心金引き(しんがねひき):材料の内側に心金を固定して引き抜く。

・浮きプラグ引き:材料の内側に心金を固定せずに引き抜く加工で、細い管に対応可能。

・マンドレル引き:管の厚みを薄くする。

必要な素材に合わせて管の形状を変えることが可能です。

焼き付きの発生を防ぐダイレス伸線加工

ダイレス伸線加工は、材料に熱を加えつつ引っ張ることで直径を小さくする方法です。ダイスを使わないので、焼き付き(摩擦で材料が加熱し、材料表面が変質してしまうこと)の発生を防ぐことができます。また加工後に材料を急冷することで、熱による材料の膨張を抑えることができるので、寸法を安定させることが可能です。

材料の変形が少ないローラーダイス引き抜き加工

ローラーダイス引き抜き加工は、対になっている孔型の無回転ローラーに材料を通して引き抜く方法です。ローラーを回して加工するわけではなく、材料を引き抜く反動で回転します。引き抜く際の力が小さいため、摩擦熱を抑えることが可能です。そのため、材料が変形しにくいのも特徴の1つです。

自由に断面を変えることができるタークヘッド引き抜き加工

タークヘッド引き抜き加工は、上下および左右にローラーダイスを置き材料を引き抜きます。丸棒から角棒に加工するなど、自由に断面を変えることが可能です。

引き抜き加工における4つのメリット

引き抜き加工において、メリットはどんなことが挙げられるのでしょうか。ここでは、4つのメリットを詳しく説明します。

ロス率が少ない

材料そのものを変える加工のなので、残材が出にくいです。高価な素材を使っても不要になる部分が少なくなるため、材料費を下げやすくすることができます。また加工後の仕上げ作業が不要になり、仕上げ費用を抑えやすくすることが可能です。

寸法の精度が高い

ダイスを使って材料を引き抜くので、寸法の精度がとても高いです。また引き抜き加工は、常温で加工するのが一般的で材料に熱を加える必要がないため、材質の形や強度を保ちやすい加工方法です。

強度があがる

材料によっては、加工を繰り返すことで、引っ張り強さなどの強度が上がる可能性があります。

表面がキレイ

引き抜き加工はダイスを通すため、製品の加工面には光沢があります。さらに、心金を使うことで、外観だけでなく内側も整った製品になります。

引き抜き加工のデメリットとは?

引き抜き加工はメリットが多い加工方法です。しかし、加工時に欠陥が発生することも少なくありません。引き抜き加工では、どんな欠陥が生じるのでしょうか。

焼き付きと呼ばれる線状の筋

焼き付きとは、材料を引き抜いた際に金型と製品が擦れることで、線状の筋が出てしまう欠陥のことです。引き抜き加工では、焼き付きを防ぐために材料と金型のあいだに油を塗布します。しかし、連続で加工したり段取りが不十分だったりすると、油膜がなくなってしまうことがあり、これにより材料が焼き付いてしまうことを「焼き付き」と言います。

焼き付きを防ぐためには、下準備を徹底したり湿度に合わせて油を変えたりするなどの対策が必要です。

曲りや振れ

加工する際に、力が偏ると製品が曲がってしまいます。原因として考えられるのは、ダイスの向きや製品のセットした位置のずれです。曲りや振れを無くすためには、材料のクセを理解して十分な段取りをする必要があります。

板厚がまばらになってしまう偏肉不良

偏肉不良とは、工作物の面ごとに板厚に差が生まれてしまう現象です。これはすでにできた材料が原因になることもありますが、加工を進めることで板厚により偏りがでてしまうこともあります。加工前の材料チェックを徹底し、事前の対策が必要です。

引き抜き加工の用途

引き抜き加工でできる製品には、以下のようなものがあります。

・車両の部品

・テレビ

・注射針

・冷蔵庫

・ピアノ線

材料の性質に合わせて、それぞれの用途で製品を作ります。

引き抜き加工と押出加工の比較

引き抜き加工には、似た加工方法として「押出加工」があります。押出加工との関係性はどのようになっているのでしょうか。

そもそも押出加工とは?

押出加工とは、圧力をかけて製品を押し出す加工方法です。金型に材料をはめ、圧力をかけて押し出すことで変形させます。つまり、金型の形状と同じ形の製品を作ることが可能です。身近な例では、ところてんを作る際と要領が似ています。ところてんは、寒天に圧力をかけて押し出して作ります。これと同じ原理で、工作物を押し出すことで、加工者が求める形に成形するのが押出加工です。

引き抜き加工と押出加工の違い

引き抜き加工と押出加工の違いは、加工する際の熱処理が必要かどうか、また材料を押し出すのか、引き抜くのかです。引き抜き加工では常温での加工が多く、押出加工は主に熱を加えて加工する「熱間押出」を選択することが多いです。また、材料を押し出されるか、引き抜かれるかで名称が変わります。

引き抜き加工は材料やコストを抑えられる加工方法

今回の記事では、引き抜き加工の特徴やメリットについてご紹介しました。引き抜き加工は、材料が無駄にならず仕上りもキレイなことから、製作コストを抑えやすいです。

まずは、自社の製品で引き抜き加工が採用できるか検討すことから始めてみましょう。

まとめ

引き抜き加工はローラーやダイスを通して加工する加工方法です。

今回は引き抜き加工の特徴や種類、押出加工との比較などを紹介しました。

引き抜き加工は精度が高く、ロスが少ない、強度が高い、表漫画綺麗というメリットがあります。

しかし焼き付きや曲がり、振り、偏肉不良という現象が起きてしまうというデメリットがあります。

実物を見ないとイメージするのが難しいと思います。

キャディ株式会社では、引き抜き加工に対応しております。

ホームページに製作事例も載せておりますのでぜひご覧ください。また詳細、お見積もりについてもお気軽にお問い合わせください。

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