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素材に機能・性質を加えられるメッキ加工について解説

素材に機能・性質を加えられるメッキ加工について解説

素材に機能や、性質を加えることができるメッキ・メッキ加工処理

目次
  1. メッキ加工処理とは
  2. メッキの種類
  3. メッキ加工処理の方法/やり方
  4. 塗装とメッキの違い
  5. アルマイトとメッキの違い

メッキ加工処理とは

メッキ加工とは、素材を様々な金属皮膜で覆うことによって素材だけでは満たすことのできない特性を付与する表面処理加工です。

メッキ加工の特徴としては、

・材質だけでは達成できない、製品に必要な機能を付与することができる
・比較的安価にきれいな外観を手に入れることができる
・金属から非金属まで、素材を選ばず加工できる
・メッキ金属の種類が多く、含有量も調整することができるため加工の幅が広い

などが挙げられます。

メッキ加工のイメージ絵

メッキの種類

メッキ加工には様々な種類の金属が用いられ、多くの種類・用法がある加工法であると言えます。

メッキ加工の種類として、まずメッキ加工をする目的別に大きく分けて以下の3つに分類することができます。

・装飾メッキ

・防錆メッキ

・機能メッキ

装飾メッキ

その名の通り素材を装飾する目的でされるメッキ加工です。メッキにより金属光沢を持たせて高級感を出したりすることができます。自動車の外装部品や、ナイフやスプーンなどの食器類、さらにはネックレッスなどのアクセサリー類まで、身の回りにあるほとんどの製品に装飾メッキが用いられています。

防錆メッキ

素材が錆びてしまうことを防ぐ役割を持つメッキです。鉄は多くの製品に用いられる欠かせない金属ですが、空気中にあると錆びてしまいます。錆びは製品の外観を損ない、耐久性も落とす原因にもなるためメッキにより防ぐ必要があるのです。

機能メッキ

主に工業用途で用いられるメッキです。製品の部品に機能メッキをすることによって、その部品の材質にはない特性を付与することができます。機能メッキの役割は、製品に必要であり、かつ部品の素材だけでは満たすことのできない特性を付与することにあります。

メッキ加工の種類で主なものは、

・クロムメッキ
・硬質クロムメッキ
・ニッケルメッキ
・無電解ニッケルメッキ
・亜鉛メッキ
・金メッキ
・銀メッキ

などが挙げられます。

種類 特徴 用途
クロムメッキ 光沢がある ロールなど、機械部品や工業部品
硬質クロムメッキ 厚く硬く、耐摩耗性が高い 製品の装飾 その他メッキの下地 はんだ付けする電子部品
ニッケルメッキ 光沢の有無が選択加工 はんだ付け性が高い エンジン部品・放熱パネル
無電解ニッケルメッキ 耐熱性が高い 形状に関わらず均一 鉄製品の腐食対策
亜鉛メッキ 防錆効果が高い 電子・半導体部品
溶融亜鉛メッキ 密着性が良い、耐食性が高い 送電網・橋
金メッキ 電気伝導性が高い 装飾、反射板や反射鏡 電子・半導体部品 浄水器のフィルタなど
銀メッキ 輝きが強い 電気伝導性が高い 殺菌性がある
三価クロメート 比較的安価に耐食性を向上できる 環境や人体に優しい 自動車部品 電気機器部品
ユニクロメッキ 表面に光沢をもたせる。一般的に一番広く使用されている工法。 自動車外装部品 機械部品

クロムメッキ

クロムメッキは装飾メッキの代表で、光沢があることが特徴的であり、素材に金属光沢をだして高級感を持たせたいときなどに主に使用されます。さらにクロムメッキの皮膜は薄くて硬いため、素材に傷がつくことを防ぐという役割もあります。

硬質クロムメッキ

皮膜の硬さという特徴に特化し、素材の耐摩耗性を高めることを目的としたメッキが硬質クロムメッキになります。これらは自動車の部品など、身の回りの多くのものに用いられています。

ニッケルメッキ

ニッケルメッキもクロムメッキと似て装飾目的でなされることが多いです。また、機能メッキの代表格といえ、様々なメッキの下地として用いられ、特にステンレスに対しての下地メッキとしてよく使用されます。金メッキなどその他のメッキの下地としてメッキすることで、その他メッキの密着性を高めることができるためです。さらに金属同士を溶着するのに必要なはんだ付け性を付与することもできます。

無電解ニッケルメッキ

無電解ニッケルメッキは電気を使用しないニッケルメッキです。製品が複雑な形状であっても均一な膜厚でメッキすることが可能なことが特徴的です。

亜鉛メッキ

亜鉛メッキは防錆メッキとして主に用いられ、鉄製品の腐食に対する最も有効な対策のひとつです。製品表面に傷がついて鉄が表出したとしても、鉄が錆びてしまう前に亜鉛が溶け出して鉄を保護するため高い防錆効果を誇っています。

また、亜鉛メッキ自身は大気中で酸化されやすいため、基本的に化成処理(クロメート処理など)を行います。

溶融亜鉛メッキ

電気を用いずにメッキする亜鉛メッキのことをいいます。溶融させた亜鉛メッキ浴に素材を浸すことによって素材表面に亜鉛の皮膜を形成するという原理です。溶融亜鉛メッキは電気を用いた亜鉛メッキに比べて厚い皮膜を形成できるという特徴があります。

亜鉛のメッキ浴曹を「どぶ」に見立て別名「ドブメッキ」と呼ばれたり、てんぷら鍋に見立てて、「テンプラメッキ」と表現されることもあります。

金メッキ

金メッキは、高い電気伝導性を持つ金の特性を生かしたメッキです。電子部品など電気伝導性がもとめられる部品をすべて金で製作すると大変なコストになってしまいますが、必要な部分に非常に薄い金メッキを施すことによって安価に電気伝導性を持たせることができます。

電気伝導性を付与する機能メッキとしては、金メッキの他に銅メッキや銀メッキなどが挙げられます。

銀メッキ

銀メッキは電気伝導性の他に、輝きが非常に強いという特性があります。そのため、装飾目的でメッキされることもあれば、ヘッドランプの反射板やレーザーミラーなどの反射鏡にも用いられています。さらには銀自身に殺菌作用があるため、家庭の水道の浄水器など衛生面が重要となる場面でも用いられています。

三価クロメート

三価クロメートは三価ホワイトともいわれ、従来亜鉛メッキ後によく行われていた六価クロメートの代替として使用されるようになりました。外観はユニクロに劣りますが、比較的安価に耐食性を向上でき、また六価と違い無害であるため、環境や人体に優しいとして多くのものに使用されています。

ユニクロメッキ

ユニクロメッキは、亜鉛メッキ後に光沢クロメート処理と呼ばれる対象物をシルバーや青みがかった色にする工法を用い、表面に光沢をもたせるメッキ処理方法です。一般的に一番広く使用されているメッキ方法です。

メッキ加工処理の方法/やり方

メッキ加工処理の方法は、湿式なのか乾式なのかで大きく分類されます。湿式とは電解質水溶液を用いてメッキ加工を行うものです。乾式とはいわゆる「真空メッキ」と呼ばれるもので真空中でメッキする方法になります。現在ではほとんどが前者の湿式によるメッキ加工になります。

湿式のメッキ加工も、さらに以下の3つに分類されます。

・電気メッキ
・無電解メッキ
・置換メッキ

電気メッキ加工

電気メッキ処理方法のイメージ絵

電気メッキ加工は、金属イオンが存在している水溶液(電解質水溶液)と電極を用いるメッキ加工です。電解質水溶液に陰極・陽極となる2本の電極をいれ、それぞれを外部電源に接続します。そして電気エネルギーを加えることによって、メッキ加工をしたい素材である陰極で還元反応が生じ、素材の周りにメッキ金属が析出するという仕組みになります。電気メッキに必要な機材としては、電源・メッキ液・電極(陽極と陰極)・電解槽・配線・液を加熱するヒーターと冷却装置などが挙げられます。

無電解メッキ加工

無電解メッキ処理のイメージ絵

無電解メッキ加工は電気メッキ加工とは異なり、外部電源を用いずメッキ液のなかに素材を浸すことで行う加工法です。化学メッキとも呼ばれ、化学メッキ液と呼ばれる溶液中の金属イオンが還元剤の働きをし、電子を受け取ることによって素材表面に析出するという原理です。無電解メッキに必要な機材としては、電気メッキに必要な機材のうち電源などの電気に関わる設備が不要になります。

無電解メッキ加工

置換メッキ処理のイメージ絵

置換メッキ加工は、電気メッキ加工や無電メッキ加工で用いられる電気エネルギーも、還元剤の働きも用いない加工法です。置換メッキ加工の方法は、溶液に素材を浸すだけです。原理としてはイオン化傾向を利用して金属を析出させています。例えば鉄板に銅メッキをする場合は、硫酸銅溶液に鉄板を浸し、鉄が溶け出した時に発生する電子を硫酸銅溶液中の銅イオンが受け取ることによって、鉄表面に銅が析出します。

また、メッキ加工において、メッキをする前に行う「前処理」も重要になります。

前処理とは、素材に付着した錆などの汚れを取り除いたり、プラスチックなどの電流が流れない素材に電流が流れるようにしたりすることを言います。一般的な金属の前処理の工程としては、

  1. 脱脂
  2. 酸洗(錆・スケールの除去)
  3. 素材表面の活性化

のようになります。

脱脂とは、簡単にいうと素材表面の油汚れの除去になります。メッキ加工は基本的に液体の中で行われるため、油分が付着しているとうまくメッキすることができなくなります。

酸洗は、素材表面の酸化膜や水酸化膜などの汚れを除去することです。金属は短時間でも空気に触れると酸化膜や水酸化膜を形成してしまいます。これらの汚れが付着しているとメッキの密着性を落としてしまうことになるのです。例えばスケールとは、鉄鋼素材の熱処理の際に生じる鉄の酸化皮膜のことで、スケールの除去には電解酸洗と呼ばれる電気分解を利用した前処理を行う必要がある場合があります。

素材表面の活性化は、メッキ直前に酸溶液を用いて皮膜除去を行うことをいいます。なぜなら、酸洗をしたあとでも移動中などに酸化皮膜の形成がなされてしまうことがあるためです。

これらの前処理を行うことによって、密着性の高い高品質なメッキを実現することができます。

メッキと塗装の違い

メッキと塗装のイメージ絵

塗装とメッキはまったくの別物になります。

塗装は上で述べたように、塗料を金属表面に付与することによって着色する加工法です。一方で、メッキ加工はイオン化傾向を利用し、金属表面にメッキ被膜(金属)を析出させる加工法です。そのため、表面に付着しているものが塗料と金属皮膜で全く異なります。

塗装の主な目的は着色であるのに対し、メッキの目的は素材金属の保護(防錆、耐摩耗性の向上など)や電気伝導性などの素材金属にはない機能の付与です。

しかし、最近では「メッキ塗装」と呼ばれるものが普及しています。メッキ塗装とは、塗料によって製品の表面にまるでメッキ加工したかのような金属光沢を与えるものです。原理は塗装加工なので様々な色を付けることができ、プラスチックや木材でも光沢のある金属調に仕上げる事ができます。つまり、メッキ塗装とは「見た目をメッキ加工のようにする塗装加工」という表現が適切になります。

メッキとアルマイトの違い

メッキとアルマイトのイメージ絵

アルマイトとメッキはどちらも表面処理を行う加工法のため、混同しやすいと言われています。しかしこの二つは全く別の加工法です。以下ではアルマイトとメッキの違いについてご紹介します。

一番の違いは、金属を陽極で電解するか、陰極で電解するか、です。アルマイトは陽極酸化被膜と呼ばれるように、陽極で金属を電解し、金属自体を酸化させることで被膜を形成します。一方メッキは金属を陰極にし、電解液中の金属イオンを還元させることで皮膜を生成します。

そのため、表面処理後の状態も異なってきます。まずアルマイトの表面を覆っている膜は表面だけではなく実は金属自体にも層を形成しています。それにもかかわらずよりはがれにくいという特徴がありますが、一方でアルマイトを一度はがし、再アルマイトをする際には肉やせが起こってしまいます。一方メッキは金属に別の金属の膜を張っている状態となるので、肉やせは起こりません。

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