板金・切削・金属加工・製罐のキャディ株式会社基礎知識加工法

黒染加工の基礎知識 黒染加工の優れた特徴と種類、加工方法について

黒染加工の基礎知識 黒染加工の優れた特徴と種類、加工方法について

黒染加工の基礎知識 黒染加工の優れた特徴と種類、加工方法について

黒染加工とは、鉄材の表面加工方法のひとつであり、日本において、明治後期から行われており、100年以上の歴史がある加工法です。

鉄の表面を化学変化を起こすことによって、「黒サビ」と呼ばれる酸化被皮膜をつくることによって、金属表面が黒くなります。

その黒色がまるで染め物のように光沢を帯びていることから、「黒染」と呼ばれるようになりました。

目次
  1. 黒染め加工は実際には染め物ではなく加工の一種
  2. 具体的な黒染め加工とは?
  3. 黒染加工は他にも様々な呼び方あり
  4. 黒染加工は剥がれなくて丈夫で長持ち
  5. 黒染加工のデメリットとは?
  6. 黒染加工の工程を紹介。水洗いがポイント
  7. 黒染加工の幅広い用途を紹介
  8. 黒染加工に向いている材料、向いていない材料
  9. まとめ

これだけは知っておくべき黒染加工のポイント

  • 黒染加工は実は染め物ではない
  • 黒染加工は素晴らしい特徴がいっぱい!
  • 黒染加工は様々なところで使われている

黒染加工は実際には染め物ではなく加工の一種

黒染加工は、実際は染め物でないのですが、長年黒染という言葉が定着しています。

具体的な黒染加工方法とは?

具体的に黒染加工方法を説明します。濃厚な苛性ソーダの水容液中の酸化剤を混ぜ、140~145度の温度で鉄製品を処理することによって、

鉄の表面が酸化して四酸化三鉄(Fe3O4)が出来ます。厚さは通常1~2μなので、鉄材の寸法が厚くなるといったことはほぼありません。

これが黒染に相当します。この黒染=酸化鉄は、見栄えが良い上に、鉄を腐食する「赤サビ」を防ぐことが出来ます。

詳細は、後述する黒染の工程をご覧ください。

黒染加工は他にも様々な呼び方あり

黒染加工は、別名は、四三酸化鉄被膜。BK、フェルマイト、四三酸化鉄、SOB、アルカリ黒色処理などと呼ばれます。

一般的には黒染という言葉が一番使われています。

黒染加工は剥がれなくて丈夫で長持ち

以下黒染加工の特徴を記します。良い特徴が沢山あります。

剥がれない

通常のメッキ加工、塗装などの表面処理とは異なり、化学反応を利用して表面加工を行ったものですので、メッキや塗装のようにはがれる心配が少なくて済みます。剥がれないのは大きな特徴で、長期間長持ちします。

皮膜がとても薄いので、寸法精度が長年に渡って殆ど変わらない

前述の通り、皮膜はおよそ1μ~2μと薄い上、経年変化においても、表面から内方向に化成しますので厚くなるようなことは無く、元の寸法精度がほとんど変わりません。

表面保護による防錆能力の向上

油分が切れると、錆の進行が早くなるのが特徴であり、黒染処理後に行われる仕上げ処理の工程で、錆止め油で表面保護することによって防錆能力が向上します

もう少し詳細を記すと、黒染の皮膜は多孔質で出来ており、油をつけることにより、油が黒染層に浸み込んで、鉄鋼本体と、外部の水分と湿気を遮断することが出来るので、錆の発生が防げるという理屈です。さらに防錆剤を用いることによって、防錆期間を伸ばすことが出来ます。

美しい黒光沢による見栄えがとても良い

この四酸化鉄被膜による黒染は、金属の基の素材感は損なうことなく、その上に美しい黒光沢で輝くので、とても見栄えが良く、高級感に溢れており商品としてのグレードが上がります。本来の目的とは異なり最近は、デザイン重視の製品に用いられる場合もあります。

耐熱性に優れている

処理温度が低い故に、材質に対するダメージが少ない上、被膜自体、耐熱性が高いです。

価格が安い

化学反応を利用した表面処理は価格も安いです。塗装やメッキに比べて安いです。

錆びている品物にも処理が可能

錆の度合いにもよるものの酸洗い処理等によって錆びを落としてから黒染処理すれば、

綺麗に黒染することが出来ます。

磨耗性・潤滑性に優れている

黒染め処理後に出来た皮膜によって、元の素材の磨耗を防ぐことが出来ます。

さらに、黒染め処理後に使用する防錆油によって、潤滑性を向上することが出来ます。

ということで黒染加工は良い特徴が沢山あります。良いことづくめにみえますが、もちろん欠点もあります。

以下では黒染加工のデメリットについて説明いたします。

黒染め加工のデメリットとは?

色は黒のみ

残念ながら黒色以外の色を出すことはできません。各社によって、薬品の調合が違うので、

赤黒かったり、青黒かったりといった色の違いは若干あるものの、基調の色は黒なので、

赤とか黄色とか青色とかは無理になります。

黒染の工程を紹介。水洗いがポイント

黒染加工は以下のような工程になります。

  1. 脱脂

黒染加工は化学反応によって行われるが故に、脱脂を始めに十分に行うことがポイントになります。脱脂剤を使用する場合には、まず材料をを30分前後、脱油剤に浸漬することが重要です。充分脱脂した後に取り出して後は自然乾燥させる、という流れになります。

  1. 水洗(湯洗)

脱脂剤がまだ残っている場合がありますので、水洗いすることによって、部品の残留溶液を洗拭します。

  1. 表面活性化

サビ、スマットがある場合は10%塩酸水溶液に2分程度浸漬して、表面をきれいにすることが必要です。そうしないとメイン工程の黒染の出来栄えに影響します。

  1. 水洗(湯洗)

部品に残っている塩酸水溶液を洗拭してください。

  1. 黒染処理

いよいよメインの黒染処理になります。

ケース1)浸漬させる場合: 常温黒染剤を蒸留水又は水道水で1:3の割合にうすめ、この溶液中に被染物を入れ、数回上下に攪拌しつつ、1~3分間位浸漬します。

ケース2)刷毛塗りの場合:原液を水で1:1の割合に薄め、、2~4回塗るのが適当です。

  1. 水洗(湯洗)

部品の残留溶液を洗拭してください。

  1. 黒染仕上

水置換性防錆剤で防錆処理する事をして、浸漬を充分させます。そのあと、とりだすことによって完成となります。

黒染加工の幅広い用途を紹介

黒染は前述の通り、様々な特徴がありますので、その用途はとても広いです。

以下代表的な用途を説明します。

寸法精度を維持したい製品

黒染は材料の表面に付加するわけではなくて、表面を化学的変化により変質させる加工処理です。従って黒染め処理前後で寸法が殆ど変化しないのが特徴です。通常の表面加工ですと塗料が表面に付加された分だけ厚みが増し、処理後寸法が大きく変わってしまいますが、被膜が1~2μmと薄いので、寸法精度を維持したい製品に向いています。

黒色にして見栄えを良くしたい製品

まさに黒色に染めたい製品に向いています。黒色はとてもシックですので、機械、工具なども締まってみえ、見栄えがとても良いので、デザインを重視する製品に向いています。染め上げる物の材質により独特の風合いがでるため、工業製品のみならず、最近は、インテリアデザインや芸術作品にも用いられます。

あまりキラキラさせたくない製品

黒染加工は、反射防止に用いることが出来ます。作業に用いる機械部品等は光る部分を黒染めすることによって反射防止して作業しやすく出来るという効果を発揮します。

防錆性を保ちたい製品

前述の通り、油を注ぐのが条件ですが、他の素材と比べて黒染加工した素材は防錆性に

優れているので、まさに長期間錆びないことを目指した製品にぴったりです。

黒染加工が向いている材料、向いていない材料

向いている材料

鉄系の材料に使われるのが一般的です。実際のところ鉄以外の他の金属材料に用いられるケースは少ないです。ただし、会社によっては、鉄以外の材料に黒染出来ることをセールスポイントにしています。

向いていない材料

たとえ鉄系材料だとしても、鋳物、熱処理・焼入れした製品、ワイヤーカットした製品等に黒染め加工をすると、色が黒でなく、茶系の色合いになるときがありますので注意が必要です。

まとめ

以上、黒染加工について、歴史と定義、特徴、工程、用途、適した材質などについて紹介しました。様々な利点をもった黒染加工、最近はその仕上げがシックに見えるのでデザイン志向の製品にも使われるようになりました。

是非用途が合えば、黒染加工を活用してみてください。

キャディ株式会社は黒染加工をはじめとして、様々な塗装・メッキ・表面処理に対応しております。ホームページに事例を載せておりますのでぜひご覧ください。また、詳細、お見積もりについてもお気軽にお問い合わせください。

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