C1020(無酸素銅)の性質、特徴、用途まとめ
目次
- C1020(無酸素銅)とは
- C1020(無酸素銅)の特徴は3つ
- C1020(無酸素銅)の用途
C1020(無酸素銅)とは
C1020は純度99.90%以上の純銅で、無酸素銅とも呼ばれています。
純銅には3種類あり、上記で述べたC1020(無酸素銅)、C1100(タフピッチ銅)、C120、C1220(りん脱酸銅)が3種類の内訳で、この3種類は酸素の含有量によって分類されます。酸素含有量は多いものから、C1100、C1201・C1220、C1020です。
このようにC1020は純銅の中で最も酸素の含有量が低いため、導電性、熱伝導性、加工性が非常に優れていますが、反面強度が劣ります。
上記の特性を活かして、C1020は電子・電気機器、ブスバー、熱交換器などに利用されています。
C1020(無酸素銅)の特徴は3つ
C1020の特徴は、導電性、熱伝導性、加工性、強度です。
導電性
C1020は酸素が極小で不純物も除去された高純度の銅であるため、非常に高い伝導性を誇っています。具体的な数値としては、導電率が101【%IACS】です。
熱伝導性
C1020は導電性で述べたことと同様の理由で、非常に高い熱伝導性を誇っています。
具体的な数値としては、熱伝導度が391【W/(m•k)】です。
加工性
C1020は強度が非常に弱いため、加工性が高いです。
強度
C1020は非常に弱く、強度の数値は下の表の通りとなっています。
規格 | 質別 | 引張強さ(N/mm^2) | 降伏点(N/mm^2) |
C1020 | O | 195以上 | 200 |
1/4H | 215-275 | 250 | |
1/2H | 245-315 | 275 | |
H | 275以上 | 355 |
C1020(無酸素銅)の用途
C1020は、電子・電気機器、ブスバー、熱交換器などに利用されています。
C1020は純銅の中で、最も不純物を含んでいないため導電性、熱伝導性、加工性が非常に優れています。そのため、電子・電気機器、熱交換器など電気・熱を用いる製品に使用されることが多い規格です。
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