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MCナイロンとは?特徴や用途について紹介

MCナイロンとは?特徴や用途について紹介

MCナイロンとは?特徴や用途について紹介

MCナイロンは、モノマーキャストナイロンというもので、MCナイロンは、M(モノマー)とC(キャスト)のナイロンであることから、この名前が付けられています。専門の加工会社が取り扱っているもので、青色をしたものが多くあるナイロンです。6ナイロンより性能が高いものなので、特徴や用途について詳しく紹介します。MCナイロンを知りたい方は、参考にしてみてください。

目次
  1. MCナイロンとは6ナイロンより高い性能を誇る樹脂
  2. 使用頻度が高いMC901ナイロンのメリット・デメリット
  3. MC901を強化したグレードについて
  4. MCナイロンの性能を活かした用途
  5. MCナイロンとPOM(ジュラコン)の違い
  6. MCナイロンの性質から分かる性能
  7. まとめ

これだけは知っておくべきMCナイロンのポイント

  • MCナイロンは、6ナイロンを超えた高い性能を持っているポリアミド樹脂で出来たナイロンである。
  • MCナイロンは、性能を強化したグレードがあり、その基盤としてMC901ナイロンに充填材を配合する必要がある。
  • MCナイロンは、機械的強度が良い反面、吸水性が高いため、寸法の精度が低いデメリットがある。

MCナイロンとは6ナイロンより高い性能を誇る樹脂

ポリアミド樹脂で出来ているMCナイロンで、外部からの瞬間的な力に対して抵抗力を持つ、耐衝撃性があります。吸水の特徴を活かすことで、柔軟性が上がると共に耐衝撃性も向上します。また、アルカリなどの薬品によって、外観と組織の変化に耐え得る薬品耐性が非常に高いです。絶縁抵抗や耐電圧といった電気特性も優れています。温度に対しても耐性があり、低温で製品が劣化する恐れがなく、融点も高い数値なものであるため、耐熱性も良いです。MCナイロンは、他の樹脂と比較しても、高い性能を持っているため、幅広い用途があります。

使用頻度が高いMC901ナイロンのメリット・デメリット

MCナイロンには、用途に合わせて特化させた、さまざまなグレードのナイロンがあります。その各グレードの基盤になるものが、MC901というナイロンで、元素が2種類以上ある化合物を分離させる、充填剤の配合をMC901に施すことで、性能を特化させることが可能です。そのため、MC901ナイロンの特徴で、メリットとデメリットを知る必要があるため、詳しく紹介します。

MC901のメリット

エンジニアリングプラスチックには高い強度をもつ種類が多くあります。その中でもMC901は、さまざまな用途で使用することができる汎用性が高い材質があるナイロンです。

強度は圧縮などの外からの力の影響に対して耐久力がある機械的強度のことを指しており、製品の形が変化したり、安全に取り扱うことに繋がります。また、熱伝導率などの熱的特性や、摩擦によって劣化することを抑える耐摩耗性が高いです。そのため、表面の硬度も上がり、物質にかかる影響が少なくなるので、寿命や精度が良くなるというメリットもあります。

ナイロンの熱的性質について表にした物を記載します。MC901ナイロンは、上記で説明した熱的特性が他のナイロンと比べることで、どのような違いを理解することが可能です。

また表のMC801は、MC901にグラファイトを足し耐候性(紫外線に対する強さ)を高めた規格であるため、MC901と同等の熱に対する特性をもっています。

項目 試験方法 ASTM 単 位 MCナイロン 6ナイロン 66ナイロン
MC901 MC900NC MC801 MC703HL MC602ST MC501CD R2 MC501CD R6 MC501CD R9 MC500AS R11
熱伝導率 C–177 W/(m・k) {kcal/(hr・m・℃)} 0.23 {0.2} 0.23 {0.2} - 0.44 {0.38} 0.51 {0.44} 0.71 {0.61} - - 0.23 {0.2} 0.25 {0.21}
線膨張係数 D–696 ×10−5/℃ 9.0 9.0 9.0 6.5 8.0 7.5 8.6 11.0 11 9.0
比熱 D–648 kJ/(kg・K) {cal/(g・℃ )} 1.67 {0.4} 1.67 {0.4} - - 1.67 {0.4} 1.67 {0.4} - - 1.67 {0.4} 1.67 {0.4}
荷重たわみ温度 1.820MPa {18.6kgf/㎠} D–648 200 200 115 200 200 200 200 75 - 66
0.445MPa {4.6kgf/㎠} - 215 215 215 215 215 215 215 150 - 182
連続使用温度 - 120 120 110 150 120 120 150 105 100 120
融点 - 222 222 221 222 215 215 218 212 219 -
燃焼性 (UL94相当) - (HB) (HB) (HB) (HB) (HB) (HB) (HB) (HB) (HB) (HB)

MC901のデメリット

MC901は、吸水性があるため衝撃に対して柔軟に対応することが出来る反面、吸水の量によって、容易に寸法が増えてしまうというデメリットがあります。他の樹脂と比較しても影響が高いので、寸法を測るとき安定しません。

また、非対称である形のものを加工を行った場合には、歪みや反りが発生してしまう恐れが高いです。製品を取り扱う上で、問題になることであるため、対称である物質など影響が出ないようにすることが必要になります。そのため、取り扱いが難しい材質と言えます。

MC901を強化したグレードについて

特によく使用される以下の4つのグレードをご紹介します。

項目 グレードの種類 特徴 用途
MC801 耐候グレード 紫外線などに対する耐候性を持っていますが、吸水の性能は低下していません。 屋外で使う機械部品
MC703HL 摺動グレード 他のナイロンと比べて、耐摩耗性や機械的強度に特化していて、吸水性も高いナイロンです。 搬送で使う機械部品
MC602ST 高強度、耐熱グレード MC901の耐熱性と機械的強度を向上させたナイロンで、高い温度中で使用するのに適しています。 食品加工装置
MC501CDR2 導電グレード MC901に導電性を施したもので、機材にダメージが起こる恐れがある静電気を滞納させなくする、滞る防ぐ性能があります。 電子部品

MCナイロンの性能を活かした用途

MCナイロンを利用しているものについて紹介します。

スプロケット

スプロケットは、歯車の一つで、チェーンと共に使用されています。スプロケット

が回転すると、チェーンも回り出して、動力に変換されるローラーチェーンです。自転車やバイクなど交通手段の乗り物に使われています。

車輪

工場や配達に使っている台車の車輪に使用されています。耐久性や耐荷重性などがあるので、車輪に利用するのに最適なナイロンです。サイズや種類があるので、用途に合わせて対応する必要があります。

MCナイロンとPOM(ジュラコン)の違い

MCナイロンとどのような違いがあるのか紹介します。

吸水率

MCナイロンは、吸水性が高いため、耐衝撃性などの機械的強度が良いですが、POM(ジュラコン)は、吸水性が低いため、MCナイロンと比較すると強度が落ちてしまいます。しかし、寸法を測る精度が向上するため、寸法が大事な製品に使うときに最適です。

材質

MCナイロンは、注型成形材料というもので、素材を決まった金型に溶かして注入します。POM(ジュラコン)では、射出成形の金型に素材を溶かして、押し込んで充填させることが固めることが出来る材質です。金型を作るのは高コストであるため、製品の生産量を上げる必要がある場合、POMを使用することがあります。

MCナイロンの性質から分かる性能

MCナイロンの機械的性質を表にしたものを紹介します。

機械的性質

性能のバランスが良いMCナイロンは、基本的に機械的強度が高く、加工性も良いです。MCナイロンの種類によって、性能を強化したものがあるので、用途に合わせて対応することができます。

項目 試験方法 ASTM 単 位 MCナイロン
MC901 MC900NC MC801 MC703HL MC602ST MC501CD R2 MC501CD R6 MC501CD R9 MC500AS R11
比重 D–792 - 1.16 1.16 1.11 1.23 1.20 1.23 1.19 1.15
引張強度 D–638 MPa {kgf/㎠} 96 {980} 83 {850} 66 {670} 96 {979} 69 {700} 75 {760} 88 {897} 52 {530}
伸び D–638 30 40 19 15 10 7 12 162
引張弾性率 D–638 MPa {103kgf/㎠ 3,432 {35.0} 3,334 {34.0} - - - - - -
圧縮強度 (5%変形) D–695 MPa {kgf/㎠} 95 {970} 93 {948} 75 {760} 115 {1,173} 98 {1,000} 93 {950} 106 {1,081} 33 {340}
圧縮弾性率 D–695 MPa {103kgf/㎠} 3,530 {36.0} 3,513 {35.8} 2,765 {28.2} 4,640 {47.3} 4,210 {42.9} 4,020 {41.0} 4,438 {45.3} 1,314 {13.4}
曲げ強度 D–790 MPa {kgf/㎠} 110 {1,120} 110 {1,120} 92 {940} 140 {1,428} 118 {1,200} 118 {1,200} 132 {1,346} 45 {460}
曲げ弾性率 D–790 MPa {103kgf/㎠} 3,530 {36.0} 3,451 {35.2} 2,599 {26.5} 4,640 {47.3} 4,110 {41.9} 4,020 {41.0} 4,160 {42.4} 1,216 {12.4}
アイゾット衝撃値 (ノッチ付) D–256 J/m {kgf・㎝ /2.54㎝} 50 {13} 50 {13} 39 {10} 45 {12} 35 {9} 35 {9} 35 {9} 180 {47}
ポアソン比 - - 0.4 - - - - - - -
ロックウェル硬度 D–785 Rスケール 120 120 110 120 119 117 119 93
せん断強度 D–732 {kgf/㎠} 70.9 {723} 64.8 {661} 52.4 {534} - 63.8 {651} 62.2 {634} - 47.1 {480}
吸水率 (23℃水中、24時間浸漬) (23℃水中、飽和値) D–570 % 0.8 6.0 0.8 6.0 0.6 8.0 0.5 5.5 0.4 5.2 0.5 5.7 0.6 6.2 1.6 7.0

まとめ

MCナイロンは、樹脂の中でも高い性能を持っており、用途によって機能を強化したグレードの違うものがあります。そのため、汎用性が良く、自転車など身近で使われているケースが多くあるナイロンです。紹介したMCナイロンについて知っていることで、取り扱うときに役に立つでしょう。

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