角パイプとは何に使う?加工例なども紹介!
目次
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角パイプは構造体に用いられ、剛性に優れた素材
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角パイプに使用される主な材質とは
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角パイプ加工の仕上がり例
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加工済み角パイプの使用例
角パイプは構造体に用いられ、剛性に優れた素材
角パイプは剛性に優れ、構造体に用いられます。正方形、長方形のパイプ共に長方形の角パイプは正方形よりも剛性が高く、フレームの角部やベース等に用いられるケースが多くなります。またフレームに面積、剛性が欲しい場合や、フレームに差し込む部品が多くあり、正方形のパイプでは十分な差込のための幅が取れないケースに用いられます。
角パイプに使用される主な材質とは
- 鉄
どんな業界でも広く使用されている角パイプです。
また、鉄で出来ているため安価で比較的加工しやすく、入手しやすい金属となっています。
特に産業革命以後は産業の中核をなす材料であり、「産業の米」などとも呼ばれ、「鉄は国家なり」と呼ばれるほど、鉄鋼の生産量は国力の指標ともなった。このため、鉄鋼産業には政府の桿入れも大きく、第二次世界大戦後の世界的な経済発展にも大きく影響しています。現在においても工業生産されている金属の大半は鉄鋼であり、鉄を含まない金属は非鉄金属と呼ばれています。
- ステンレス
鉄やアルミニウムと違い耐食性、強度などの耐久性にも優れている素材です。
手すりや防護柵などに使用され、現在の建築構造材としてなくてはならない素材として幅広く活用されております。
- アルミニウム
鉄や銅の材質と比べて非常に軽量で約1/3の軽さになっています。
非常に軽量かつ強度が高いため、室内・屋外の棚や・ラックなどでアルミニウムの角パイプが使用されています。
さらに空気中で化学反応を起こし、酸化皮膜を形成するので耐食性もあり、加工もしやすい素材になっています。
- スチール
スチールとは、鋼のことをいい、鉄を主成分にする合金を指し、鉄の持つ性能(強度、靭性、磁性、耐熱性など)を人工的に高めたものとなっています。炭素の含有が0.3%から2%以下のものの総称であり、角パイプ以外にも、飲み物の缶など幅広く使用されています。
角パイプ加工の種類
- 切り欠き
角パイプ同士を溶接する際に、、パイプの先端をアールカット(丸みをつける切り方※)しパイプ同士を結合させます。また切り欠き加工は、角パイプの一部をカットして切り欠く加工です。角パイプをエグるのでエグリ加工とも呼ばれます。
切り欠きした角の部分はR(丸く)なります。製品の角パイプやテーブルトップなどでコンセントなどを避けたい場合などによく利用される加工です。切り欠き加工部分は弱くなってしまうので、一般的に同時に強化加工が行われることが多いです。
切り欠き加工をした角パイプは、加工部分を強化加工していない角パイプに比べて負荷に弱くなります。角パイプの大きさにもよりますが、大きい切り欠きした角パイプを持ち上げたりすると、切り欠きした弱い部分から割れることもあるため、切り欠き加工をする場合は、同時に強化加工を行うことを推奨しています。
※アールカット
- 溶接
溶接とは金属と金属をつなぐときなどに用いられる溶接加工で、材料(被溶接材料)に応じて、接合部が連続性を持つように、熱又は圧力もしくはその両者を加え、さらに、必要があれば適当な溶加材(溶接材料)を加えて、部材を接合する方法のことを指しています。
接合とは、何かと何かを繋ぎ合わせることをいいます。はんだ付けのような接合法も分類によっては溶接に含まれ、はんだ付けにおけるはんだのように、「被溶接材料を繋ぎ合わせる材料」のことを、溶加材や溶接材料のことをいいます。
- 曲げ加工
角パイプをさまざまな形状にそのまま曲げる加工のことを指します。
90度に曲げることもあれば180度曲げは、要素の長手方向軸に対して垂直に加えられる外部荷重を受ける細長い構造要素の挙動を特徴付けています。 構造要素は、その寸法の少なくとも1つが他の2つのほんの1/10以下の小部分であるようになっているといえます。
長さが幅と厚さよりかなり長い場合、その要素は梁と呼ばれることもあります。
- バイト加工
バイトでパイプを切断する方法で、これにはパイプを回転させる場合とパイプを固定してバイトを回転させる方法とがあります。この切断方法の特徴は、パイプの肉厚よりわずか長い距離をバイトが動いて切断するために送りの無駄が少ないことです。
- レーザー加工
レーザによってパイプを加工する加工方法です。レーザーによる加工は型を必要とせず、刃物も不要です。バリやドロスもほとんど出ないため,2次工程が不要になります。レーザトーチはパイプに対し垂直、直角方向にNC制御されており、さらにパイプチャックをNCで回転することによって、斜め切断や穴あけ加工、模様加工が可能なため、複雑形状の高精度加工が可能です。
加工済み角パイプの使用例
- 建築器具
角パイプは建築には欠かすことができない、ダンプカーやトラック、クレーン車など建築機械に使用されていたり、柱などの建材としても使用される幅広い使用用途を持っています。
- 装飾製品
普段からよく見かけるパイプ椅子からロッキングチェアー、陳列ケースや机、テーブルなどさまざまな場所で角パイプは使用されています。